恥ずかしくなって、顔を逸らしたくなった。
「す、すみません」
とっさに謝った声は泣きそうだった。
「それにしても、あんたここがどういう所か知らないわけ?」
「は、はい。知りません」
「そりゃあ、そうでしょー。でなきゃ、ここに来ないだろーし。そんな度胸もなさそうじゃん」
「確かに」
新たな人達も会話に加わった。
それにしても、この人達って……
よくよく観察してみて、驚いた。
私よりも年上だと思っていたけど、ネクタイの色が同じだから同い年だ。
それに……全員芸能人と言われても納得するくらい顔が整っていた。
騒がれてそうな感じがするのに、私は全く知らない。
もしかして、私がそういう話題に疎いせいかな……?
「君って俺達のこと知らないでしょ?」
『だから、こんな所に来たんだろうし』なんて呟かれた。
ちょうど考えていた時に言われて、言葉に詰まる。
「は、はい。知らないです……」


