「うわー、本当にたくさんあるね」

清河の作品を扱う店の裏に、たくさんのダンボール箱が置かれていた。

「総支配人、これはまさにセレブ買いってやつですね」

ふふっと奈々が瑠璃に笑いかける。

「こんなに買っていたなんて、気付かなかったわ」

瑠璃はちょっと苦笑いになる。

「さて、じゃあやりますか!」

奈々は腕まくりをすると、ダンボールの荷解きを始めた。

まずは作品をざっくり分類していく。

大きな器や置物、花瓶、ワイングラスやビアグラス、タンブラーなどのグラス類、箸置きやお皿などの食器、アクセサリーなどなど。

店に置いてあるものと照らし合わせ、店頭に補充していくものと、在庫として置いておくものに分ける。

奈々が手に取り、分けていく横で、瑠璃は在庫表に書き込みをしていった。

1時間経ってもまだ終わらず、二人は少し休憩することにした。