「えーっと、高岡 小雪さん、24歳。右足首をひねったのね。どれどれ…。ん?このテーピング、もしかして稜がやった?」
「あ、はい」
「ふうーん、相変わらず上手いな。この分だと応急手当もバッチリだったんだろう。多分、治りも早いよ。良かったね、お嬢さん」
「は、はあ」
ニッコリ笑う先生に、小雪は戸惑って気の抜けた返事をした。
念の為、レントゲンも撮ってもらったが異常なし。
小雪に湿布を渡し、安静にね、と言ってから、先生は診察室のドアを開けて待合室に声をかけた。
「おーい、稜。終わったぞー」
はーい、と返事をした山下がやって来る。
「単なる捻挫だ。医者の出番はここまで。あとはお前が癒やしてやれ」
「はあ?よくそんなセリフ、恥ずかしげもなく言えるよな。まったくもう…」
山下に支えてもらって、小雪は立ち上がる。
ありがとうございましたと頭を下げると、先生は、いえいえと小雪に笑顔を向けた後、山下に真顔で言う。
「じゃあな、稜。頑張れよ。心が折れたら俺が診てやるぞ」
「へいへい。なんとでも言ってくれー」
山下は、振り返りもせず歩き出した。
「あ、はい」
「ふうーん、相変わらず上手いな。この分だと応急手当もバッチリだったんだろう。多分、治りも早いよ。良かったね、お嬢さん」
「は、はあ」
ニッコリ笑う先生に、小雪は戸惑って気の抜けた返事をした。
念の為、レントゲンも撮ってもらったが異常なし。
小雪に湿布を渡し、安静にね、と言ってから、先生は診察室のドアを開けて待合室に声をかけた。
「おーい、稜。終わったぞー」
はーい、と返事をした山下がやって来る。
「単なる捻挫だ。医者の出番はここまで。あとはお前が癒やしてやれ」
「はあ?よくそんなセリフ、恥ずかしげもなく言えるよな。まったくもう…」
山下に支えてもらって、小雪は立ち上がる。
ありがとうございましたと頭を下げると、先生は、いえいえと小雪に笑顔を向けた後、山下に真顔で言う。
「じゃあな、稜。頑張れよ。心が折れたら俺が診てやるぞ」
「へいへい。なんとでも言ってくれー」
山下は、振り返りもせず歩き出した。



