「お?なんだ。誰かと思ったら稜じゃないか。久しぶりだな」
やがて到着した整形外科のクリニックの診察室に、小雪は山下の手を借りて入る。
40歳くらいのまだ若い先生は、小雪より先に山下に話しかけた。
「今日はどうした?またなんかドジったのか?」
「ドジったって…いつの時代の言葉だよ?今日は俺じゃなくて、この子。足をひねったみたいなんだ。診てやって」
「まさかお前、こんなうら若き乙女にケガ負わせたのか?」
「だから、違うって!なんだよ、そのいちいち古い言い回しは」
「別に古くないぞ。ナウな言葉だ」
「ナウ?!はあ…もういいから、とにかく診てやって。待合室で待ってる」
そう言って山下は診察室を出て行った。
「ごめんね、お嬢さん。あいつ、お調子者だしすぐふざけるけど、根は真面目でいいやつなんだ。見放さないでやってね」
「え、いえ、私は別に…」
慌てて手を振って否定したが、先生はあっさり聞き流して問診票に目を落とす。
やがて到着した整形外科のクリニックの診察室に、小雪は山下の手を借りて入る。
40歳くらいのまだ若い先生は、小雪より先に山下に話しかけた。
「今日はどうした?またなんかドジったのか?」
「ドジったって…いつの時代の言葉だよ?今日は俺じゃなくて、この子。足をひねったみたいなんだ。診てやって」
「まさかお前、こんなうら若き乙女にケガ負わせたのか?」
「だから、違うって!なんだよ、そのいちいち古い言い回しは」
「別に古くないぞ。ナウな言葉だ」
「ナウ?!はあ…もういいから、とにかく診てやって。待合室で待ってる」
そう言って山下は診察室を出て行った。
「ごめんね、お嬢さん。あいつ、お調子者だしすぐふざけるけど、根は真面目でいいやつなんだ。見放さないでやってね」
「え、いえ、私は別に…」
慌てて手を振って否定したが、先生はあっさり聞き流して問診票に目を落とす。



