甘くて優しい青春恋物語 ~ビターでほろ焦れな恋は溺れるほどの愛で~

 視線が交わり、恥ずかしくて逸らそうとしてしまう。

 その時に、先輩から何かを手渡された。

「これ……」

「少し早いけど……ホワイトデーだよ。この前のチョコレート、凄く美味しかった。」

 おしゃれな袋の中には、可愛らしい包装が入っていて。

 先輩が私のチョコを食べてくれた、お返しをくれた。

 その事実がまた嬉しくて、心臓が痛くなる。

 幸せの、痛み。

「僕も小森さんのことが好き。ずっと一緒に居てください。」

「こちらこそ、ですっ……!」

「あー……泣かないで。どれだけ可愛いの?」

「可愛くはないと、思いますけどっ……。」

「なわけないよ。誰よりも可愛い。めちゃくちゃ好き。」

 ひゃっ……と、声が洩れる。

 全身に先輩の体温が伝わってきて、耳元で囁かれる。

「本当のホワイトデー、覚悟しといてね。めいっぱい、甘やかしてあげるから。」

 ……っ。

 その声が、穏やかな先輩じゃなくて。

 芯があって男らしくて……とても甘くて。

 それだけでも私の心臓は、爆発寸前なのに。