甘くて優しい青春恋物語 ~ビターでほろ焦れな恋は溺れるほどの愛で~

「またあとで話聞くから、待っててよ!」

「……う、うん。」

 やっぱり聞いてくるんだ……。

 私的には忘れてくれたらありがたい、なんて思う。

 だけどきっと茉優ちゃんは忘れない。こういう事は。

 ……それでも、今解放されたのは良かった。

 まだ茉優ちゃんに打ち明ける心の準備ができてないし、整理もついていない。

 明日、卒業式か……。

 先輩とはもう、会えなくなる。

 返事、どうなるのかな……。

 あの日は一方的に帰ってしまったから、嫌われてしまったかもしれない。

 ……ううん、それは仕方のない事だ。

 この恋は実らないって、思ってるもん。分かってるもん。

 自分に言い聞かせるように、私は何度もその言葉を心の中で繰り返した。



「これ、って……。」

 あまり眠れなかった、卒業式当日。

 いつもよりも青春感が増している校舎内は、卒業する三年の為に飾られている。

 今日で先輩がいなくなると思うと、心寂しい。

 その矢先、私の下駄箱の中にこんなものが入っていた。