「わぁっ……! せ、せんぱっ……!」

 そのまま私はその場を離れるように、先輩に腕を引かれた。

 ……っ、さっきのは、何……?

 いつものふわふわした先輩じゃ、ない気がした……。

 その時、ふと先輩の顔を見ようとした。

 ……え?

 私は思わず、目を見開いてしまった。

 だって――先輩の横顔は、真っ赤に染まっていたから。