甘くて優しい青春恋物語 ~ビターでほろ焦れな恋は溺れるほどの愛で~

 子供なんて言ったら、きっと失礼。

 だけど、そう思わずにはいられなかった。

「先輩、早速見て回りましょうか。」

「そうだね。どんなものがあるのかな。」

 先輩が可愛く見える……。

 密かにそう思い、私は我慢できずに一人微笑む。

 その後に、会場内散策を開始。

 今回はどんなお花があるのかなぁ……と観ながら、ドキドキと胸を高鳴らせる。

 私も人の事言えないかも……凄くわくわくしちゃってる。

 あははと苦笑いを零しそうになるも、事実だからそのままふっと口角を上げる。

 やっぱり植物は癒されるなぁ……可愛いし、綺麗だし。

 ぼんやりと考えを巡らせながら、たくさんのお花に視線を動かす。

 その時に、ある一つの綺麗なお花が目に入った。

「わ……綺麗。」

 見るとそのお花の名前はリナリアというらしく、白がとても可憐だ。

 美しい……というよりも、可愛いが先に出てくる。

 だけど再度見てみると、思ったよりも値段が高い。

 今日はあまり手持ちがないから、断念かな……。