甘くて優しい青春恋物語 ~ビターでほろ焦れな恋は溺れるほどの愛で~

 少しだけ、微妙に違う先輩の表情。

 その表情からは何を意味しているのかなんて分からなくて、率直に聞き返す。

 一体、何を言われるんだろう。

 告白してからというもの、私は不安ばかり抱いている。

 先輩は、どうとも思ってないんだろうけど……。

 私ばかりドキドキさせられている気がして、ずるい気がする。

 ぷくーっと膨れてしまいたい気持ちを何とか抑え、平静を保とうと努力する。

 その時、先輩が再び口を開いた。

「小森さんは……ホワイトフラワーフェスタって、知ってるかな?」

「へ……?」

 予想と、全く違った……。

 いつもより神妙な面持ちだったから、もっと重たい内容なのかと勝手に推測していたけど……まさか、その話とは。

 茉優ちゃんと同じ事を尋ねてくる先輩に、導かれるように頷く。

「は、はい。私も今日お友達からその話を聞いて……。」

「そうだったんだ。それじゃ、話は早いかな。」

 早い……?

 それって、つまり……。

「ホワイトフラワーフェスタ、先輩も行きますか?」