甘くて優しい青春恋物語 ~ビターでほろ焦れな恋は溺れるほどの愛で~

『小森さん、こっちのはどうかな? 小森さんに似合いそう。』

 プチデート……みたいな感じで、ドキドキしっぱなしだったけど。

 それ以上に先輩とたくさんのお花を見られて、嬉しかった。

 だけどどうして、茉優ちゃんがその話を……?

 何故……?と思う私に、茉優ちゃんは察してくれたのか展開して教えてくれた。

「それでね、ここからが葉月にとって耳寄りな情報だと思うんだけど……ホワイトフラワーフェスタって、知ってる?」

「ホワイト……?」

 フラワーフェスタ……?

 フラワーフェスタの前の言葉が、バレンタインじゃない。

 ……もしかして。

「ホワイトデーのフェスタもあるの!?」

「わっ……葉月、急に立たないで。びっくりするよ。」

「はっ……ご、ごめんね茉優ちゃん!」

 や、やっちゃった……。

 フラワーフェスタという言葉に過剰反応して、つい無意識に立ってしまった。

 結果的に茉優ちゃんを驚かせる事になってしまい、申し訳なさに苛まれる。

 心の中でもう一度、私は茉優ちゃんに謝った。