それと同時に優雅なワルツの音が会場に流れ始めた。

いよいよ、ダンスパーティー開始の合図だ。

「侑也くん、いける?」

「…当然。誰に向かって言ってるかわかってる?」

私の言葉に少し目を見張るも次の瞬間には、余裕そうな表情を浮べる彼。

…具合悪いくせに無理しちゃって。

「私、頼りないかもだし、侑也くんが私のこと嫌いだとしても…ペアとしてできる限りサポートするつもりだから少しは…頼ってよ?」

「ハッ。言うようになったじゃん…」

フッと、小さく微笑んで私の腰に優しく手を回した侑也くんに向かって私も挑戦的な笑みをこぼす。

侑也くんと出会ってもうすぐ1ヶ月。

仲良しとまではいかないがお互いのことを認め合う位の仲にはなれたんじゃないかって勝手に思ってた。

けど、私が知らないだけで、侑也くん自身色々抱えてることがありそうで…。

〜♪

ワルツのリズムにのりながら、私と侑也くんはフロアの中央までやって来た。