はやく俺のこと好きになってよ、先輩。



目の前でエンドロールが流れている。


一途に想い合う幼なじみのふたりは、途中、不運な出来事で一度離れてしまったけれど、時が経って感動の再会を果たし、結ばれた。


こういうのを運命って言うんだろうな。


急に別れを告げられても、離れていて会えなくても、一途にずっと想い続けたヒロイン。


すごいな・・・


私も一途に想ってきたと言えばそうだけど、私とはまた違う。


真っ直ぐで強いなって思った。


映画の主人公たちみたいに、なにか大きな出来事があったわけでもないのに、私が弱かったばかりに、あの時の私は別れを選んだ。


さっきりっくんに会って、映画の主人公たちも同じ高校生だったからか、色々と思い出してしまった。


初めての恋。


ドキドキして、じわっと温かくて、キュンと甘くて、きゅっと切なくて、そして苦しくて。


その全部は、りっくんが教えてくれた。