そのあとも普通に話しながらランチを楽しんで、最後のデザートまで頂いちゃっている。
一ノ瀬くんはニューヨークチーズケーキ、私は苺のティラミスにした。
「んー!美味しい!苺のティラミスって初めて食べたっ。一ノ瀬くんも食べる?」
お皿ごと一ノ瀬くんの方に少し差し出すと、
「いいの?じゃあ、一口」
そう言って自分のフォークで少しすくって食べた。
「ん、うまい」
「でしょ?マスカルポーネと苺の酸味が合うよね」
「うん。先輩、チーズも食べる?・・・はい」
彼は自分のフォークで一口すくうと、そのまま差し出してきた。
「え、自分で食べるよ」
「いいから。はい、口開けて」
「いや、無理無理っ、自分で食べるって」
あーんとか恥ずかしすぎるでしょ。カップルでもあるまいしっ。
「いいから。ほら、あー落ちるっ」
そんなことを言いながら、私の口まで持ってきたもんだから、慌ててパクッと食べてしまった。


