日陰になっているところに、前みたいにふたり並んで腰掛けた。 「昨日は、ありがとう。助けてくれて」 私から切り出した。 「いや、寧ろ助けるの遅くてすいません。押し倒されたんですよね?美咲に全部聞きました」 「ああ、いや、いいの。なんともなかったから」 手のひらの擦り傷を隠すように、手のひらをこすりあわせた。 「もうあんなことさせませんから。万が一、俺のことで何かあった時は、絶対俺に言って。隠さないで」 「・・・うん、わかった」