はやく俺のこと好きになってよ、先輩。




あれから、2週間が経った。


6月も半ばになり、梅雨真っ只中で最近は毎日雨続きだ。


しとしと降り続ける雨と厚い雲で覆われた空は、今の私にぴったりだった。


このまま一生晴れる日なんて来ないんじゃないかと思えるくらい。


どことなくどんよりとした空気が教室にも漂っていた。


休み時間になれば、机に突っ伏して寝ている子も多い。


私もその一人だった。


「あーすか!」


バシッと背中を叩かれ、真っ暗闇からの教室の蛍光灯の眩しさに目を細めて、叩いた主を見上げた。


「もー顔怖いって。ねぇ、ジュース買いに行くのついて来て」


失礼な上に図々しく笑顔で腕を引っ張る仁乃。


「ひとりで行ってきなよ」


なんかちょっと頭が重いし・・・天気のせいかな。偏頭痛になりそう。


ぐでーっと机の上にのびた。