はやく俺のこと好きになってよ、先輩。



待ちに待った昼休みになり、足早に明華先輩の教室へ向かった。


教室の入り口付近にいた先輩に声をかけて明華先輩を呼んでもらった。


俺に気づいた明華先輩は、表情を変えずにこっちへ向かってくる。


なんか・・・元気ない?


「屋上行こっか」


目の前に来た明華先輩は俺の顔を見ずにそう言った。


あれ、なんか変じゃね?


気持ち伝えてくれるから緊張してるとか、そんな感じには見えない。


少し前を歩く明華先輩の後ろ姿に、妙に胸がざわついた。



屋上に出ると、いつもの所には行かず、先輩はその場で振り返った。


やっぱり表情が暗い。


今から俺と同じ気持ちだと言おうとしてる人の顔には思えない。


俺は嫌な予感がして、唾をゴクッと飲み込んだ。