はやく俺のこと好きになってよ、先輩。



一ノ瀬くん・・・!?


遠目からでも目を引く容姿の彼は、少しだるそうに立って信号待ちをしている。


そして、


その彼の腕に絡みついている、美咲ちゃん。



目を逸らしたいのに逸らせない。



なんで・・・・・・



『明日とか親いないし、誘ってみようかな』



まさか・・・誘いに乗った、の・・・・・・?


やっぱり・・・・・・そうなの?


もう、ゲームが終わるから?


私が遊びだから?



胸がギューっと締め付けられる。



その時、信号が青になり、歩き出した一ノ瀬くんが不意にこっちを見た。


目が合った気がして、バッと顔の向きを元に戻した。