はやく俺のこと好きになってよ、先輩。



駅前ロータリーすぐの大きな横断歩道を渡ると、目の前にガラス張りのカフェレストランがある。


りっくんが先に席を取っててくれているみたいで、歩道側の席に座っている姿を確認できた。

座ってるだけで、イケメンオーラを放っちゃってるよ・・・


りっくんは横断歩道を渡った私に気づいて、店内から軽く手を振ってくれた。


ガラス越しに目が合って、本当に今日会うんだと、やっと実感が湧いて急に緊張してきた。


ドキドキドキと心臓が活発に動き出す。


私も小さく手を振り返し、店の入り口へと向かった。


「いらっしゃいませ。何名様ですか?」


「あ、待ち合わせで」


そう返して、りっくんの元へ向かう。


店に入ってから、ずっとりっくんの視線を感じていて、肩から掛けているバッグのチェーンを握りしめながら早足で近づいた。


「・・・お待たせ、しました」


久しぶり過ぎてなんて言っていいかわからず、何故か敬語になってしまう。