昼休憩が終わり、拓真の自宅から出た二人は朝と同じく畑の前に肩を並べた。
「午後はサツマイモの収穫をしよう」
「畑で黙々と一人で作業するのは寂しいから、拓真と仲良く一緒に……」
「何度もダメだと言ってるのに相当シツコイな」
残念ながら、何故か頑なに拒まれる。
拓真は剣山のよう尖っているから恋愛するイメージが全く湧かない。
以前、清楚系が好みだって言ってたけど、こんなにキツい口調じゃ逆に女の子が逃げちゃうのでは?
それとも、好きな子には別の一面を見せるとか?
だとしたら、今はその兆しすら見えないから、私達の恋が成熟するのはまだまだ先かもしれないね……。
それから畑道を先導する拓真に続いてサツマイモ畑に移動した。
「サツマイモの収穫方法は知ってる?」
「昔収穫した事があるから、それくらいならわかるよ!」
「じゃあ任せてみるからやってみろ」
和葉は畑に入ってサツマイモの前に立ち、少しでも勇ましい姿を見せようとしてサツマイモの葉に手をかけて後ろに引っ張った。
すると……。
ズルッ…… ズデン……
長靴を履いているが、引っ張った弾みで足元が滑った。
だが、その弾みで後ろに立っている拓真を巻き添いにして一緒に尻もちをついた。
「キャアっ……」
「っ、いってぇ。何やってんだよ! 鈍臭ぇなぁ」
二人が勢いよくぶつかった衝撃で装着していた拓真のメガネが何処かに吹き飛んでいき、転んだ弾みで和葉は拓真の身体の上に重なった。
和葉は慌てて身体を起こし、拓真の方へと振り返る。
「あーイテテ……、ごめん」
その瞬間、和葉は拓真のメガネが外れている事を知る。
ぶつかってしまったのは飛んだアクシデントだったけど、超美形な素顔にお目見えするなり胸がドキッと弾んだ。



