LOVE HUNTER




臨時収入目当てで腰を上げた私は、無数の男をいとも簡単に落としてきた実績のあるLOVE HUNTER。

約束が思い浮かぶだけでもニヤケてしまう。
まだ恋愛ゲームは始まっていないけど、この勝負は自信しかない。





凛と賭けの約束を交わした日の翌日。
私は臨時収入……いや、メガネくんを落とす為に早速実行に移した。

きっと、彼は私を知らない。
少しでも知ってもらわないとこのゲームは始まらない。



……と言っても、残念ながら年下男へのアピール方法が思い浮かばない。
何故なら歴代の彼氏は社会人ばかりだったから。


自分の方が年下のように甘えて可愛らしくアピールした方がいいのか。
それとも、お姉さんらしくセクシーに迫った方がいいのか……。





まぁ、年下と言えども男は男。
魅力満載(みりょくまんさい)な私が近付けばイチコロよね。

さて、どうやって偶然を(よそお)って出会おうかな。




空想にふけっている今は、国語の授業中。
ひたすら拓真と出会う作戦だけを考えていた。


教科書を読みながら授業を進めている教師は、いつも髪をいじりながら鏡とにらめっこの和葉が、珍しく授業に集中していると勘違いする。

一方の和葉は、そんな教師の思いも知れず、シャープペンでトントンとリズム良く無数の点をノートに書き始めていた。



すると、幸運の女神は悩める和葉の元へ。
その瞬間、シャープペンを持っている和葉の手は止まり、不敵な笑みを浮かべて小さく肩を丸めた。



そうだ。
アレだ!
思いっきり学生らしいやつ。
いい案が閃いちゃったよ。



興奮するあまり、着席したまま小さくうずくまって肩を揺らす。




和葉はチャイムの合図で授業を終えると共に勢いよく席を立ち、一目散で教室を飛び出した。