LOVE HUNTER



「よし、今日からスタートだ」

「ねぇ、私の返事を聞いてなかったの? 草むしりなんて無理! ……ってか、農作業自体に興味が無いからやんないっつーの」


「お前の性根は腐ってるから、俺が一から叩き直してやるよ。少しは人の役に立つように功徳を積んで自分を磨き直せっ」

「アンタ……。年下のガキのくせによくもこの私に酷い事を言ってくれたわね。毎日、こんなにキラキラして充実した日々を送っているのに、性根が腐ってるだなんてムカつく。絶世の美女のモテ女である私に振り向かない拓真の方がノーミソ腐ってんじゃないの?」



意見が対立する二人は、歯をむき出しにして敵対心丸出しのまま睨み合いを続けた。


上から目線の要求につい逆上して毒を吐き散らしてしまった和葉は、数時間前に告白したとは思えないくらい横柄な態度を取る。

すると、拓真は聞き捨てならぬセリフを受け取るなり怒りに拍車をかけた。



「あ゛あっ……?! お前の頭ん中、想像以上にヤバイな。しかも、あー言えばこー言うでイチイチ反論しやがって。(いい根性してやがる)」

「冷静に考えてみてよ。デートしてくれるかと思いきや、いきなり連れて来られた先がアンタんちの畑。しかも、これから農作業しろだなんて、正直あり得ないんだけど」


「俺はお前とデートするなんてひと言も言ってねぇよ。お前は自分の都合のいいように、勝手にそう解釈したんだろ?」

「はぁ? 何よソレ……。やってらんない。もう帰るっ……」



一方的な考えを押し付けられて拗ねた和葉は、プイッと不機嫌に背中を向けた。
そして、着替える為に拓真の自宅方向へと足を進ませようとすると、拓真は先ほどの態度から一変させ、背後からある提案を口にした。



「……待て。今日中に雑草を抜き終えた上にプラス5回農作業したら、必ずデートしてやる」

「えっ……」


「但し、条件が一つ。毎週土日のどちらかは必ずここに来ると約束しろ」



拓真の口からデートと言うキーワードが伝えられたと同時に前へと進ませていた和葉の足は、まるで魔法をかけられてしまったかのように引き止められてしまう。