LOVE HUNTER




今日は週三で勤務してるカラオケ店のアルバイトの日。

休憩室で着替えを終えた和葉は、受付スタッフと交代をして接客を始めた。



カラオケ店でバイトを始めてから二ヶ月弱。
ここでバイトする前は、ゲーセンで働いてた。
ゲーセンを辞めた理由は、当時彼氏だったバイトの先輩と別れたから。



恋の急速凍結を迎えて別れを切り出したら、彼は『お前以外の女は、女として見れない』とか言って、女々しく泣いて別れを拒んだ。

泣いて別れを引き止める男は少なくない。
過去に付き合ったうちの、1/3程度の男に泣かれた。

私が魅力的過ぎる事が原因かもね。



勤務時間外のプライベートな時間は冷たく無視し続けた。

ゲーセンのユニフォームを着たまま客の目の前で床にぴったり頭を付けて土下座する彼に、『捨てないで』と泣きすがれた瞬間……。
UFOキャッチャーの周辺にいた客と、他の従業員から悪女として烙印を押されてしまい、女としての株価が急落。

私自身も彼の迷惑行為にドン引きだった。



金髪でフリーターのタトゥー男とは、たったの三週間程度しか交際してないけど、まるで芸能マネージャーのように尽くしてくれた。



彼に不足はなかった。
好かれようとしていた姿は、無関心になった今でも目に浮かぶ。


しかし、彼があっさり落ちてからは恋のゲームが急激につまらなくなった。
まるでおかんのような異常な束縛も、自由気ままな私にはとてつもなく窮屈に。

きっと彼には何かが足りなかった。
だから、熱が冷めたと伝えた。



彼と職場で会いたくないけどバイトは続けたかったので、スケジュールを合わせないようにシフトを変更したのに……。
気付けば彼は私と毎回会えるように、都合のいいようにシフト変更していた。

だから、怖くなってバイトを辞めた。



さすがに客の前で土下座をした時は恥ずかしさのあまり、男もUFOキャッチャーで何処かに連れてってくれればいいのにな、と思ったりもした。

男如きで慣れていた職を失うなんて、明らかにこっちが損してる。
時給がようやく上がったばかりだったのに。


美しさは時に罪を生む。