運命的な出会い作戦はまんまと失敗に終わった。
しかも、恋に落ちるどころか私のプライドをズタボロに。
あー、ムカつく。
出会って1分もしないうちに『興味ない』なんて。
しかも、この私が二万円の為に頑張って案を練った出会い作戦が簡単に見透かされてるなんて。
でも、これくらいじゃ挫けない。
ゲームは始まったばかり。
二万円は必ず頂く。
見てなさい。
私の本領発揮はこれから。
頑張れ頑張れ、私。
せめて今日中に名前だけでも伝えないと。
一度嫌な思いはしたけれど、彼に覚えてもらうように大胆かつよりインパクトを与える作戦を練り直す事にした。
「そうだ! 次はあの作戦にしよう」
一度目は失敗したものの自分でも驚くほど頭が冴えていたせいか、すぐに次の作戦が閃いた。
LOVE HUNTERは、男に一回冷たくされたくらいじゃめげない。
しかも、今回は二万円が懸かっている。
帰りのHRが終わった直後、一目散に教室を飛び出した和葉は、脇目も振らずに一年生の下駄箱に向かった。
ところが、予想以上早く到着してしまったせいか、まだ人影はない。
まるで授業をサボった生徒のように、シンと静まり返る下駄箱に一人きり。
さっき、凛からメガネくんのクラスは一年三組と聞いたから下駄箱はこの辺かな。
和葉は下駄箱を見上げて一年三組の札を確認すると、向かいの壁に背中をもたれてフゥとため息をつき、拓真を待ち伏せた。
男を待つなんて初めての経験だけど、一途な乙女みたいに見えてちょっと怖いわ。



