「ふっ……、ふふふ」
和葉は鼻から漏れる笑いが止まらなくなった。
拓真へ鋭い眼光を放つと、良からぬ妄想だけが膨れ上がっていく。
早速ベッドに上がって拓真の腕を横に伸ばして腕枕になるようにセットすると、拓真の顔方向を向いて横にゴロンと寝そべった。
寝てる。
んふふ、カワイイ……。
長いまつげ。
人差し指でちょんちょんと触っちゃお。
顔の毛穴が見えるほどの至近距離。
今までこんなに近付いた事ないや。
寝息もスヤスヤと間近で聞こえる。
ふーん、いつもこんな無邪気な顔で寝ているんだ。
あまりにも寝顔がかわいいから……。
ちょっと首筋を舐めてみたくなっちゃった。
一体、どんな味がするかな。
農作業で汗をかいたから塩味?
いや、ひょっとしたら酸っぱいかもしれないから、クエン酸。
ううん、違う。
きっと、パンチの効いたレモンスカッシュかもしれない。
最初は拓真の顔を指先で撫でていたけど、無意識のうちに手はシャツのボタンに。
手グセって怖いなぁ。
ベッドに上がるとLOVE HUNTERの血が騒いでいく。
ところが、異変を察知した拓真はハッと目を覚ました。
不自然に重みが加わる腕に、ボンヤリと目を開かせたその先には驚くべき光景が。
「!!」
「……あ、起きちゃった? まだ寝てて良かったのに」
横になったまま和葉に腕枕をしてる自分と、隣から服を脱がそうとしてシャツのボタンに手をかけている和葉。
拓真は一瞬で状況把握した途端、顔面蒼白に。
「お前……、いま俺に何をしてる……」
和葉は逃げも隠れも誤魔化す事さえも出来ない状況に息を飲んだ。
しまった……。
寝ている間に襲いかかろうとしていた事がバレたかもしれない。
「あっあの……、つい」
和葉はたどたどしい返事でしれじれしく目を逸らす。
だが、拓真は逆境を逆手に取ってニヤリと微笑む。
「ふーん。ベッドに侵入したって事は、それなりの覚悟が出来てるって訳?」
「えっ、えっ……」
拓真は胸元をはだけさせたままベッドから身体を起こすと、そのまま和葉の両手首を掴んで身体を四つん這いにさせた。
一瞬にして立場が逆転した和葉は思わず息を飲む。



