「こいつ、どうするんだ?」

 男たちのだれかが、「今朝の卵はどう料理する?」みたいな口調で尋ねた。

「いずれにせよ、こいつはやるつもりだった。こうしてノコノコやってきたのは好都合だ。それにしても、こいつもあの『クソ女』と同レベルというわけだ。ここがな」

 ジェロームは、指先で自分の頭を「トントン」と叩いた。

 月明かりの下、彼の瞳が青色だということがわかる。

 金髪碧眼、中肉中背。たしかに、彼のようなタイプはどこにでもいそうである。だけど、全身から溢れ出ている雰囲気は、ヤバすぎる。