その5
それに対して国上は、落ち着いた口調で彼女に答えた。
「鬼島のセットした負気は、彼女に手紙を読めと意識に詰め寄ります。奈緒子さんは読んじゃダメだ、その紙きれは…、ああ、おそらく手に持たされるのは2枚だと思うが…、それを破るように訴えるんです!力強く、感情を込めて。私は負気を払いながら、機を捉えて彼女に電流を流します。それで一気に背中を押すんです!」
奈緒子はここでゴクン飲む込めた感触を得た。
”何も難しいことじゃない。ここにいる国上さんと作業堂の鷹山さん、そしてこの私が共同でひとつの瞬間を誘導する。そこ一点でいいんだわ…。美咲ちゃんの反応はすでに、こっちにいる感覚で私に返ってきてるのよ”
彼女はこう自分に言い聞かせると、再び顔を美咲の元に戻した。
そして両の目を閉じた彼女をじっと見つめ、まずは、肩から両手をその張りのある頬を擦るように撫でた。
もはや奈緒子は、呼び寄せ夢の中で必死になって自分と戦っている美咲の様子が、手に取るように感じられていた。
***
”ふう‥、4時を過ぎたか…。今頃、三浦美咲の部屋では一体どんな展開になっているのか…”
その夜午前1時過ぎに寝床に入った和田は、浅い眠りの中で、3時半にはトイレで目を覚まし、そのあと、しばらくは三浦美咲のことが頭を巡っていた。
”今、彼女の部屋に待機している奈緒子さんに連絡しても、何もなるまい。ここは彼女と国上さんに任せるしか…。しかし、国上さんは呼び寄せ夢が今夜にもって予期しているようだったしな。もしかすると、今頃その局面を迎えているかもしれんが…”
和田は、今この時にも、その戦いの最中かもしれないと思うと、言葉にできないほどのもどかしさを痛感していた。
”手嶋もきっと、オレと同じ心境でろくに眠れてないかもな。三浦美咲の両親も…”
そして彼の予期通り、その時まさに、三浦美咲の部屋では鬼島則人のよって施された、呪いのプログラムとの壮絶な戦いが展開されていたのだ…。
それに対して国上は、落ち着いた口調で彼女に答えた。
「鬼島のセットした負気は、彼女に手紙を読めと意識に詰め寄ります。奈緒子さんは読んじゃダメだ、その紙きれは…、ああ、おそらく手に持たされるのは2枚だと思うが…、それを破るように訴えるんです!力強く、感情を込めて。私は負気を払いながら、機を捉えて彼女に電流を流します。それで一気に背中を押すんです!」
奈緒子はここでゴクン飲む込めた感触を得た。
”何も難しいことじゃない。ここにいる国上さんと作業堂の鷹山さん、そしてこの私が共同でひとつの瞬間を誘導する。そこ一点でいいんだわ…。美咲ちゃんの反応はすでに、こっちにいる感覚で私に返ってきてるのよ”
彼女はこう自分に言い聞かせると、再び顔を美咲の元に戻した。
そして両の目を閉じた彼女をじっと見つめ、まずは、肩から両手をその張りのある頬を擦るように撫でた。
もはや奈緒子は、呼び寄せ夢の中で必死になって自分と戦っている美咲の様子が、手に取るように感じられていた。
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”ふう‥、4時を過ぎたか…。今頃、三浦美咲の部屋では一体どんな展開になっているのか…”
その夜午前1時過ぎに寝床に入った和田は、浅い眠りの中で、3時半にはトイレで目を覚まし、そのあと、しばらくは三浦美咲のことが頭を巡っていた。
”今、彼女の部屋に待機している奈緒子さんに連絡しても、何もなるまい。ここは彼女と国上さんに任せるしか…。しかし、国上さんは呼び寄せ夢が今夜にもって予期しているようだったしな。もしかすると、今頃その局面を迎えているかもしれんが…”
和田は、今この時にも、その戦いの最中かもしれないと思うと、言葉にできないほどのもどかしさを痛感していた。
”手嶋もきっと、オレと同じ心境でろくに眠れてないかもな。三浦美咲の両親も…”
そして彼の予期通り、その時まさに、三浦美咲の部屋では鬼島則人のよって施された、呪いのプログラムとの壮絶な戦いが展開されていたのだ…。



