スウィートメモリー💝

「……あき」



私も,その必死で本気で,周りに知られることよりも心を優先させる……ちゃんと女の子を頑張ってるその子達と何も変わらない。

でも,でも。

だからこそ,私の気持ちを聞いて欲しいと思う。

遠慮する相手なんていないから。

亜季を妥協するなんて,嫌だから。

お願い亜季,気づいて。



「亜季!」



亜季はパッと素早く振り返って,目を見開いた。

何で私,こんなに泣きそうなの。

どきどきして,緊張して。

それでも私のところに来てほしくて。

聞いて欲しくて。

バッ……と前を指差した。

そして前を向いたまま走り出す。

分かるかな,伝わったかな。

もう全部,あとは亜季次第。

私はただ,向かうだけ。