「…まさかまた撮りました?」
「何事も自然体が一番だから」
「でも今わたし絶対変な顔してました」
「してないしてない」
「もう、いきなり撮るのやめてくださいよ」
「また今度出来上がった写真見せてあげるね」
それから先輩はまた写真を撮り始めたから、わたしも海を眺めていた。
果てしない青色。
わたしの視界には海の青と空の青しか映っていない。
綺麗だなと思う色はたくさんあるけれど、やっぱり青色が一番だと思う。
色に包容力も何もないけれど、青色には全てを包み込んでしまう程の深さがある気がするから。
全てを無にして、全てを包み込む。
知春先輩と二人で見たどこまでも広がるこの世界の青さを、わたしはきっと忘れる事はないのだと思う。



