キミと世界が青めくとき 【完】



毎朝わたしは凛と幼なじみの広大(こうだい)と登校している。


「そういえば広大この間さぁ────」


仲良く会話をする凛と広大の後ろを歩くわたしは傍から見れば仲間外れにされている様に見えるのかな。

だけどそんな事にはもう慣れてしまったし、何か感じることもない。

ただ一つあるとすれば、ほんの少しのヤキモチだけ。


広大はわたしの好きな人だから。

自分でもどうして広大のことが好きなのかわからない。小学生の頃広大を好きになって、ただ今も好きだと思う。それだけ。

好きになったキッカケも忘れたし、広大のいい所は?と聞かれてもきっと五個も答えられない。だけどわたしは広大の事が好きだ。

例え広大がわたしと凛を比べていても、凛に片思いをしていたとしても。

好きなものは好きなんだから仕方ない。