「お姉ちゃん今日どうだった~?」
電気を消した暗い部屋で、明るい凛の声が響く。
二段ベッドの上から聞こえるその声に「楽しかったよ」と言えば「そ?なら良かった」と何も疑っていない声が返ってきた。
「お姉ちゃんって人見知りだし、心配だったけど楽しかったなら良かった」
「⋯わたしの友達なんていなかったんだから少しは凛も気にしてくれれば良かったのに」
「え~?」
凛に苛立つのは筋違いだとわかってはいても、呑気なその声にイラッとしてしまう。
凛がほんの少しでもわたしを気にかけてくれたら⋯。
今日BBQ会場に着いてからは一度だってわたしに声を掛ける事をしなかった凛。
凛だって友達と楽しみたいのはわかる。
だけど誘ったのは凛なんだから─────。
そう言いかけてやめた。
それを言ってしまうのはなんだかとても子どもっぽい気がしたから。
「でも広大いたでしょ?」
「そうだけど⋯」
「それにほら、お姉ちゃんもいい加減その人見知り直さないと!」
「⋯⋯、」
「なんでわたしは全然人見知りとかしないのにお姉ちゃんはそんなんなんだろうね~?双子なのに正反対だよね!不思議だね」
「⋯もう眠いから寝るね」
「えー、もう?」
「久しぶりにアウトドアして疲れたから」
「⋯わかった。おやすみ、お姉ちゃん」
「おやすみ」
本当はまだ眠くなんてなかった。
だけどこれ以上凛と話していると泣いてしまいそうだった。



