キミと世界が青めくとき 【完】



BBQ会場に着き、凛が「おまたせー!」と一つの集団へと駆けていく。


もうBBQ独特の食欲を唆る香りがしているから、BBQは既に始まっているみたいだ。

凛の後を追って集団の中へと入れば、そこには20人程の人がいて、同じクラスの男子や去年同じクラスだった女の子、見た事のある先輩等がいた。そこにはもちろん広大もいる。


凛と広大以外に親しい人がいないわたしは友達と会話している凛の傍にいるのも申し訳ない気がして、二台ある内の一つのグリルで肉を焼いていた広大へと近づいた。



「凛に聞いてはいたけど本当に来たんだな」

「うん」

「珍し。ま、何でもいいから肉食えよ」



そう言ってタレの入った紙皿を渡してくれた広大は別の紙皿にたった今焼けたばかりのお肉を三枚乗せてくれた。



「⋯これ、食べていいの?」

「あ?いいだろ、食えよ」

「いただきます」



柔らかく、だけど炭火焼き独特のカリッとした焦げのあるお肉は、凄く美味しい、



「美味しい⋯!」

「そりゃBBQの肉なんだから美味いだろ」

「ピクニックと同じ理由みたいな?」

「外で食う飯は美味いってやつな」



確かに、外で食べるご飯は屋内で食べるより美味しく感じる。

直ぐに三枚のお肉を食べ終えたわたしに広大はまたお肉を追加してくれて、カボチャや海老等も焼いてくれた。



「広大は食べないの?」

「合間見て食ってる」

「そっか」



広大は時折他の人と喋りながらもわたしと会話をしてくれる。

それはわたしが広大の傍を離れないからなんだろうけど、凛と広大以外に知り合いのいないわたしは広大の傍を離れる事が出来なかった。



ここは凛の知り合いだらけ。

むしろ凛の知り合いしかいない。




それが凄く、怖かった。