キミと世界が青めくとき 【完】




放課後になり、教室まで迎えに来てくれた広大と校舎を出る。

この時間になると雨は止んでいて、アスファルトには水溜まりが所々に出来ていた。




「お前今日は本読みに行かねぇのかよ」

「だってアイス買ってくれるんでしょ?」

「本読みたいなら行ってきていいぞ」

「そうやって逃げる気でしょ」



隣を歩く広大は考えを読み取られたからか「ちっ」とわざとらしい舌打ちをしてみせる。



「言っとくけどコンビニのアイスだぞ」

「うん」

「今月金欠なのによー、ったく、根暗は根暗らしく図書室に行ってろよ」

「‎‎…」



その言葉に悪気はないのだろう。

いや、少しは意地悪な気持ちがない事もないのかもしれないけれど、わたしを傷付けようと思って発した言葉ではない事はわかる。


実際、わたしは暗いし。

一人が好きだし楽だし、昔からわたしと一緒にいる広大からしてみればそれは今更すぎる事実で。だから単に広大は事実を言ったまでなのだろう。


でもやっぱり、そこに傷付ける意図はなかったとしても、傷つかないというわけではない。


これは被害妄想に近くて、広大はそんな事一言も言ってないのに「凛と違ってお前は暗いんだから」という言葉が前についている気がしてしまう。

広大に凛と比べているという自覚があるにしろないにしろ、わたしには全て凛と比べての発言に聞こえてしまう。


それはもっと言ってしまえば、広大とも、だ。


俺と澄は違うって思われているんじゃないかって常に考えてしまう。