キミと世界が青めくとき 【完】




「まぁさ~、広大はわたし達の事どう思ってるかわかんないけど」

「わかんないって⋯、」

「だって広大って今まで彼女とか作ったことないじゃん!アイツ意外とモテるくせに!」

「た、確かに⋯」

「だから実はわたし達のどっちかを好きとかだったらどうする~!?そしたら何かウケちゃうよね」

「ウケるって⋯」

「今更広大に好きだ!とか言われても笑っちゃいそう」



これで広大が凛の事を好きだったらこの会話を聞いたら泣いちゃうんじゃないかなって心配になるけど、それくらい凛の中で広大は論外らしい。

だけど凛の言う通り広大はモテるくせに今まで彼女がいる気配を感じた事がないのは、凛が好きという可能性が高いのではないかと思う。


⋯⋯三角関係ってやつ?



「まあ、そういう事だから、もしお姉ちゃんの知り合いにいい人いたら紹介してよ」

「わたしにそんな知り合いがいると思う?」

「あはは、もしもの話だってば!」



ケラケラと笑う凛に「もしもだってないよ」と返しながら広大の事を考える。


広大の事は、好きだと思う。

だけどやっぱり、広大にふさわしいの凛だとも思う。

それに凛が広大はないと言うのはきっと、わたしの気持ちを知らないからだ。


昔からおもちゃでもお菓子でも何でも、自分の分があるのにわたしのものを欲しがっていた凛の事だからわたしが広大を好きと打ち明けたらきっと⋯、凛は広大の事を気にし始めるんじゃないかって予感がする。


凛はそういう所がある。


わたしのものを取ろうとする所が。



だけどそれならそれでいいって思う。

昔凛に取られたおもちゃもぬいぐるみも、必死に取り返すほど執着してわけでもないし悔しかったわけでもない。

凛にならいいやって、凛が欲しいなら仕方ないって諦めてきた。


もうそれが染み付いてしまっているから広大の事も凛にならって思うのだろう。

凛が広大を好きなら凛を応援しようって⋯。