キミと世界が青めくとき 【完】




広大の想いは予想外で、わたしからしてみれば突飛で。

それでも、嬉しくないわけではない。


嬉しくないわけじゃないけれど、そのまま丸ごと受け入れられるかと聞かれればそうではない。

少し前のわたしなら、きっと両思いだと喜んで、だけど広大の言葉を信じる事が出来ないでいたかもしれないけれど今は違う。


広大の言葉を信じる事が出来る。

だけどそれにわたしも同じ温度で応えられるわけではなかった。



「広大の気持ちは、嬉しいよ」

「⋯おう」

「だけど、その気持ちに応えられは⋯しない」

「⋯」

「⋯ごめん」

「⋯⋯別に、応えてもらおうとおもって言ったわけじゃねぇよ」

「⋯広大」

「澄が俺を好きじゃない事なんて丸わかりだし、お前の性格上、凛と俺が付き合えばいいくらいに思ってんだろうなってのもわかってる」

「っ」

「そう思わせてんのも俺なんだってのもわかってたから、何も出来なかった」

「⋯」

「俺は澄が好きだけど、澄はそれを望んでねぇんだろうなって思った」



何て言えばいいのかわからなかった。

わたし劣等感や自己肯定感の低さが自分だけではなく周りにまで気を使わせている事、そして傷付けている事にまるで気付けていなかった。


確かにわたしは広大を好きだと思いながら、凛と広大が両思いだったら応援すると思っていた。

それはわたしが広大が凛を選ぶなら諦められると思っていた劣等感が原因で、そうなれば良いとすら思っていた。

広大を好きだと思っていたのだって、途中からはもう自分を守る為の盾だった。



誰かを好きになって絶望するより、身近な広大を好きになって、広大が凛を選ぶ方がずっとマシだと思った。

もう、抗体が出来上がっていたから。

ずっと一緒にいる広大がわわたしを好きなはずがないし、凛を選ぶに決まっていると思い込んでいたから。