「それに澄は澄じゃん」
「⋯っ」
「澄が双子だとしても、吉川澄はこの世界にたった一人しかいない。俺は吉川澄と仲良くなりたくて友達になって、夏休み中いっぱい遊んだんだよ」
「先輩、」
「俺は今こうして目の前にいる澄しか見てない」
嗚呼、この人はやっぱり、わたしを見てくれるんだと心底安心した。
凛の存在を知って尚もわたしをわたしと認識してくれるのだと。
凛と比べる事をせず、ただただ今までの様に吉川澄を見てくれる。
それがわたしにとって当たり前ではない事だと、きっとわたし以外にはわからない。
それがどれだけ、どれだけ嬉しい事かなんてわたし以外には理解出来ないだろう。
奇跡みたいだと思った。
わたしの世界を否定せずわたしを見てくれる。
モヤがかかっていた世界が鮮明に色を取り戻した気がした。
わたしの世界が煌めいた気がした。



