私って、こんなに臆病だったんだ……。

 他の事なら、ここまで怯えないのに。

 やっぱり、恋って怖い。

 私は一生恋しないんだって、誰も好きにならないって思っていたのに。

 大切な人ほど、傍にいるって事……なんだろうな。

 はぁ……とため息を零している内に、いつの間にか着いていたマイホーム。

 学校までは大分距離があるのに、私どれだけ考え事してたんだろうか……。

 真剣に考え始めてしまうも、とりあえず家の中に入る。

 玄関先でぼーっとしてても、やひ帰ってきちゃうかもしれないしっ……。

 できれば、やひが帰るまでに仕上げてしまいたい。

 どうせ今日も私の家に寄ってくるんだろう、そう分かり切っているから。

 私とやひの両親は、どちらも共働き。

 だから意外にも料理できないやひが、私の家にご飯を食べに来る。

 そんな事があるから、尚更早く終わらせてしまわないといけない。

 今回のはシンプルだから、そこまで時間はかからないだろうけど……。

 宿題は……うん、あとでちゃんと終わらせるから。