……やっぱりそんな葉月だから、ずっと友達で居たいって思う。

「葉月が謝る事じゃないよ。元はと言えば私が自信持ててなかっただけだから。背中、押してくれてありがと。おかげでその気になったよ。」

「へ……?」

 その気……?と言いたげな葉月に、私はふっと頬を緩める。

 ここまでしてもらっちゃ、その気になっちゃうよ。

 大人しい葉月が頑張って連れてきて、我を忘れるほどに説得してくれて……。

 私の覚悟は、決まったも同然。

「今年もやひにチョコ、あげる事にするよ。」

「茉優ちゃんっ……!」

 私の言葉だけでこんなに笑ってくれるのは、葉月くらいだろう。

 そう思いながら、妹のような子供みたいな葉月の頭を撫でる。

 やっぱり、可愛いなぁ……・。

 心いっぱいにそんな事を抱くも、私は慌ててある事を口にした。

「だ、だけどやひには言わないでね! 私、もうチョコあげないって言っちゃったし……。」

「う、うんっ。言わないよ! 茉優ちゃんがその気になってくれて、本当に良かった。」

「わっ、葉月っ!」