どうし、ようか……。

 断る事もできなくなった今、私は大人しく葉月と買い物に行くしかない。

 今日はやひ、部活あるんだったよね……。

 大抵やひの部活は毎日あるけど、たまに顧問の先生がいない日がある……らしい。

 だから昨日みたいに、一緒に帰れる日がある。

 まぁ、少ないけど……。

 私は意味もなく息を吐き、外でサッカーをしているやひに目を向ける。

 ほんと、毎日飽きないよね。

 高校生になったら少しはやんちゃじゃなくなると思うのに、やひとその周辺の男子は全然。

 いつまでも子供っぽくって、こっちがついていけない。

 なのに、昨日は……。

『今年はチョコ、何で作ってくれないの?』

 ……あんな事、言ってきたんだろう。

「あれ? 茉優ちゃん、顔真っ赤だよ? どうしたの?」

「へっ!? い、いや! 何でもない、からっ……!」

「そ、そう……? なら、良いんだけど……。」

 葉月に指摘され、変にテンパる。

 わ、私何で顔こんなに熱くなって……っ。

 原因は分かってる。やひのこと考えてたからだ。