甘くて優しい青春恋物語 ~両片思いはチョコレートのように苦くて甘くて~

「おはよ、茉優。」

「お、おはよ……やひ。」

 昨日の事があり、凄く気まずい……。

 それなのにやひは、全然気にしてないみたいで。

 いつも通りすぎるやひに、少しだけむくれる。

 これじゃ、私だけが気にして引きずってるみたいだ。

 いや、実際そうなんだろうけど……なんていうか、やひはずるい。

 私ばっかりこんな振り回されて、もやもやして……これも全部、やひが変なのが悪い。

 やっぱりやひは、馬鹿だと思う。

「なぁ、茉優。」

「……何?」

 まだ冷たい体を温めていると、やひの声が聞こえた。

 こういう時、もう少し可愛く言えば少しでもやひに可愛いと思ってもらえるんだろうけど。

 私にそんな器用な事はできず、つっけんどんに聞く。

 するとやひは、おもむろに口を動かした。

「……昨日は、ごめん。」

「えっ……?」

 昨日……多分、私が思ってるのと同じだ。

「あ、いや……別に気にしてないから。私こそ、ごめん。」

「何で茉優が謝んの?」

「へっ……?」

 やひ、と名前を呼ぶ前。