ふたりは呆然としながら、僕の処罰を聞いていた。
 ラティには詳しく話す気はないけれど、回収した資金はあのふたりが無能ゆえ溶かした資産や、散財してきた分の穴埋めに使う。ラティの心情分を上乗せできなくて歯痒いが、ない袖は振れない。

 仕方がないのでラティが受けた仕打ちを同じように返し、報いを受けさせることにした。

 マクシスは顔面蒼白になり、ビオレッタは目の前に現れたグレイが、僕の手のものだと理解してショックを受けていた。まだまだ物足りないけれど、今はこんなものかとラティに視線を移す。

 僕の月の女神は、大きく目を見開いて訳がわからないようだった。そんなラティも愛おしくて、僕だけ見てほしくて、お茶会をお開きにした。