可笑しくなって、吹き出してしまった。

 「先輩なら、白髪のおじいさんもなかなかいいかもしれません。イケメンですからね。白髪ぐらいでどうにもなりませんよ。」


 先輩は笑う私をじっと見ると、私の方に立ち上がって近づいた。

 そして、いきなり抱きしめると深いキスをした。

 食べられてしまいそう。キスをしながら首筋をたどっていく。

 どうしよう、これ以上はダメだ。

 そう思って、先輩の胸を押すけどびくともしない。

 「あ、。」

 首筋をチリッとした痛みが残る。

 先輩が私の顔をじいっと見て、また軽くキスをした。


 「熱はなさそうだな。今日はごめん。ゆっくり休めよ。」

 そう言うと、鞄を持って、玄関へ行く。

 バタンとドアの閉まった音がして、鍵閉めろよ。と声がした。

 私は立ち上がって、鍵を閉める。

 するとお休みという声がした。