怖くて逃げたくなってしまうのだ。

本当にお姉ちゃんに成仏してほしいと思ってるのかな、私。


「着いたな」

あまり喋ってなかった私たち。

彼の一言で、目的地に着いたことが分かる。

学校近所にある、ソフトクリームを食べに来たのだが、その売店の前に今着いた。


「ん?秋月さんどうしたの?

なんか暗い顔している…」


心配しているような口ぶりをする氷室。

おまえのせいだよ!
と突っ込みたくなったが、必死に抑えた。


「ごめんなさい、ちょっと考え事をしていて。

せっかく会ってくれているのに、ごめんなさい」


彼の前では、ちゃんと普通の女の子を演じなきゃ。

私は彼にとって、華々しく高校入学をした高校1年生。

そう思わせなきゃ、絶対バレる。

だって彼は学校一成績優秀なんだから。