そう呟いたら、青山は微笑みながら、

「そうね。でも、これでよかったんだと思う。すんなりうまくいくより、お互い恋に傷ついて、別々の青春時代があって。もし、そうじゃなかったら、成長出来なかったかもしれないもの」

そのあと、僕らは、空白の時間を埋めるように、あれこれ語り合い続けた。

平和な国、平和な時代と思っていても、もしかしたら、明日が世界の終焉にならないとも言い切れない。

どのみち、時間は有限なもの。

その限られた時を、彼女と過ごしたいと思う。

もう、何も迷うことなどない…。