そう答えると、青山は少女に戻ったように、キラキラした瞳で、

「またバスケ始めたんだね!なんか、嬉しい。園田くん、数学も得意だったもんね。私は文系だから、羨ましかったんだ」

そんなこと、初耳だ。

いや、もしかすると、中学時代に聞いたかもしれないが、思い出せない。

あの頃、僕は彼女の何を見ていたのだろう?

「ずっと、地元だったのか?」

「ううん。都内の女子大に通ってたよ。園田くんは?」

「俺は、大学時代は名古屋に居たんだ」

「へぇ。私、名古屋には、昔から毎年行ってたよ」

「え、なんで?」

「親戚の集まり。でも、それが嫌で仕方なかったなぁ」