「ありがとうございます」

 それだけしか言えなかった。


 本隊と合流することが出来た。
 カストから、バリオーニ帝国へ向けて出発する前にちゃんとした馬車を準備すると言われた。荷馬車ではなく、豪華な馬車を。
 だけど、丁重に断った。

 ただ、馬車をひっぱる馬は、わたしの相棒のルーポから荷馬車用の馬にかえてもらった。

 ルーポは荷馬車にくくりつけ、わたしのすぐ側にいてもらうことにする。

 カストは、こんなわたしのわがままを笑顔のまますべてかなえ、手配をしてくれた。

 そして、バリオーニ帝国へ向けて出発をした。