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男性の名前は大田さんと言い、家の中には子供の安喜くんがひとりで留守番をしていた。
突然の訪問客に驚いていた安喜くんだけれど、智香たちが珍しい観光客だと知ると珍しがって近づいてきた。
「安喜くんは今何年生なの?」
「3年生だよ!」
智香の質問に少しテレたように笑いながら返事をする。
この村には学校はないみたいだから、山の麓まで毎日通っているという。
今は夏休み中だから随分と楽でいいと、大田さんは笑っていた。
大田さんが出してくれた冷たい麦茶とスイカを食べてようやく生き返った気分になる。
「そんな荷物を持ってここまで歩いてくるなんて、本当に変わってるね」
「ははっ、そうですよね」
裕貴は頭をかいて返事をする。
本当のことを聞きたいが、今はまだ早急だと判断した。
もしここで大田さんの気分を害して祭りについてなにも教えてもらえなくなったら本末転倒だ。
せっかくここまで来たのだから、最も真相まで近づきたいと思っている。
「ミチ村の祭りについてはどこで知ったんだい?」
「友達に聞いたんです」
智香はよどみなく答えた。
男性の名前は大田さんと言い、家の中には子供の安喜くんがひとりで留守番をしていた。
突然の訪問客に驚いていた安喜くんだけれど、智香たちが珍しい観光客だと知ると珍しがって近づいてきた。
「安喜くんは今何年生なの?」
「3年生だよ!」
智香の質問に少しテレたように笑いながら返事をする。
この村には学校はないみたいだから、山の麓まで毎日通っているという。
今は夏休み中だから随分と楽でいいと、大田さんは笑っていた。
大田さんが出してくれた冷たい麦茶とスイカを食べてようやく生き返った気分になる。
「そんな荷物を持ってここまで歩いてくるなんて、本当に変わってるね」
「ははっ、そうですよね」
裕貴は頭をかいて返事をする。
本当のことを聞きたいが、今はまだ早急だと判断した。
もしここで大田さんの気分を害して祭りについてなにも教えてもらえなくなったら本末転倒だ。
せっかくここまで来たのだから、最も真相まで近づきたいと思っている。
「ミチ村の祭りについてはどこで知ったんだい?」
「友達に聞いたんです」
智香はよどみなく答えた。



