オフクロサマ

あの子の指は悪魔の指。


子供たちがヒソヒソと噂する内容はそんなものだった。


家族たちはすぐにフクロダキのことを言われているのだと気がついた。


このままだとフクロダキはイジメに遭ってしまう。


それならまだいい。


この狭い村の中で噂が広まれば、村八分にされてしまうかもしれない。


そう懸念した家族はフクロダキを家の中に閉じ込めた。


それは間違いなく家族からの愛情だった。


フクロダキを傷つけられたくない一心でやったこと。


そうして外の世界から隔離されたフクロダキは徐々に人相を変えていった。


薄暗い牢屋のような場所に一日中いて、長い時間一人ぼっちだったことは大いに影響しメは細く釣り上がり、口元は常にムッと下をむいているようになった。


あれだけ可愛かった赤ん坊はもういない。


フクロダキはたまらず叫びだすときがあった。


寂しいよう。


外へ出たいよう。


遊びたいよう。


その叫びは近隣まで聞こえてきて、やがてあの家には怪しい人間を匿っているという噂が流れ出した。