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昭和13年8月14日。
ミチ村に生まれて今年でちょうど30歳になるフクロダキは常に不機嫌な顔をぶら下げた男だった。
生まれ持った人相の悪さと、性格の暗さが相まって村の中でも敬遠される存在だった。
フクロダキがこの村に生まれたのは30年前の8月10日。
しかし当時当たり前だった自宅で生まれて産婆さんに取り上げられたわけではない。
フクロダキは8月10日の朝、村の入口で発見されたのだ。
タオルにくるまれたフクロダキは大きな鳴き声を上げていて、それに気がついた村人の1人が連れ帰ってくれたのだ。
その家には子供がなく、常々跡取り問題が勃発していた。
そんなときに現れた男の赤ちゃんに家族全員が喜んだ。
この子をこのままこの家の子供にしよう。
自分たちがしっかりと育てよう。
それに異を唱えるものは誰もいなかった。
誰の子供かわからないし、どこから来たのかもわからない。
そんなフクロダキを育てると決めてくれた家があったことは、フクロダキにとって幸福だったに違いない。
しかし、フクロダキには少しだけ変わったところがあった。
昭和13年8月14日。
ミチ村に生まれて今年でちょうど30歳になるフクロダキは常に不機嫌な顔をぶら下げた男だった。
生まれ持った人相の悪さと、性格の暗さが相まって村の中でも敬遠される存在だった。
フクロダキがこの村に生まれたのは30年前の8月10日。
しかし当時当たり前だった自宅で生まれて産婆さんに取り上げられたわけではない。
フクロダキは8月10日の朝、村の入口で発見されたのだ。
タオルにくるまれたフクロダキは大きな鳴き声を上げていて、それに気がついた村人の1人が連れ帰ってくれたのだ。
その家には子供がなく、常々跡取り問題が勃発していた。
そんなときに現れた男の赤ちゃんに家族全員が喜んだ。
この子をこのままこの家の子供にしよう。
自分たちがしっかりと育てよう。
それに異を唱えるものは誰もいなかった。
誰の子供かわからないし、どこから来たのかもわからない。
そんなフクロダキを育てると決めてくれた家があったことは、フクロダキにとって幸福だったに違いない。
しかし、フクロダキには少しだけ変わったところがあった。



