智香と裕貴は頭を下げて話を聞かせてほしいと懇願した。
しかし桜は首を縦には振らなかった。
「俺の知っていることは全部話した。もうこれ以上なにも知らない」
そんなことはないはずだ。
だって、桜の家には資料館と同じ本がある。
それなのに桜は資料館で破られていないページの部分しか教えてはくれなかった。
「お願いです! 友人が危ないんです!」
すがるような気持ちで裕貴が叫ぶ。
一瞬桜の表情が険しいものに変わった。
「あいつらの連れか」
確かにそうつぶやくのが聞こえてきてハッと息を飲んで顔を上げる。
「悪いが俺にはなにもできない。禁忌を犯した者がすべて悪いんだ」
「そんな! 待ってください!」
智香の叫びも虚しく桜は玄関のドアをバタンッと締めた。
やがて階段を上がっていく音が聞こえてきて、家の中は静かになった。
「最後の頼みの綱だったのに……」
智香の目の奥がジンッと熱くなり、足元から力が抜けてその場に座り込んでしまいそうになる。
このまま座り込んで子供みたいに泣きじゃくることができたらどれだけ楽だろう。
しかし桜は首を縦には振らなかった。
「俺の知っていることは全部話した。もうこれ以上なにも知らない」
そんなことはないはずだ。
だって、桜の家には資料館と同じ本がある。
それなのに桜は資料館で破られていないページの部分しか教えてはくれなかった。
「お願いです! 友人が危ないんです!」
すがるような気持ちで裕貴が叫ぶ。
一瞬桜の表情が険しいものに変わった。
「あいつらの連れか」
確かにそうつぶやくのが聞こえてきてハッと息を飲んで顔を上げる。
「悪いが俺にはなにもできない。禁忌を犯した者がすべて悪いんだ」
「そんな! 待ってください!」
智香の叫びも虚しく桜は玄関のドアをバタンッと締めた。
やがて階段を上がっていく音が聞こえてきて、家の中は静かになった。
「最後の頼みの綱だったのに……」
智香の目の奥がジンッと熱くなり、足元から力が抜けてその場に座り込んでしまいそうになる。
このまま座り込んで子供みたいに泣きじゃくることができたらどれだけ楽だろう。



