にわかには信じられないことだけれど、あの祭りには呪いのような効果があるのかもしれない。
真一へ電話を入れると待っていたとばかりにすぐに相手が出た。
『裕貴! 今どうなってるんだ?』
切羽詰まった様子の真一だけれど、ひとまずまだ生きていることに安堵した。
安喜が言っていたように、オフクロサマが東京まで出てターゲットを探すことに手間取っていてるのだろう。
「今ミチ村に来てる。祭りにも参加した」
しばらく電話の向こうが無言になった。
なにか考え込んでいる様子だ。
『それで?』
「今朝、1人の村人が死んだ。誰かに追いかけられていて、突然倒れたように見えた」
離しながら今朝の場面を思い出して背筋がゾクリと寒くなった。
あんな光景を見たのは初めてのことだった。
『そうか……』
「それで聞きたいんだけど、お前たちも祭りに参加したんだろう? オフクロサマの」
オフクロサマと言った瞬間電話の向こうで真一が息を呑む音が聞こえてきた。
「それで音を立てた。耳には聞こえないような微かな音だ」
今度はゴクリと唾を飲み込む音。
真一へ電話を入れると待っていたとばかりにすぐに相手が出た。
『裕貴! 今どうなってるんだ?』
切羽詰まった様子の真一だけれど、ひとまずまだ生きていることに安堵した。
安喜が言っていたように、オフクロサマが東京まで出てターゲットを探すことに手間取っていてるのだろう。
「今ミチ村に来てる。祭りにも参加した」
しばらく電話の向こうが無言になった。
なにか考え込んでいる様子だ。
『それで?』
「今朝、1人の村人が死んだ。誰かに追いかけられていて、突然倒れたように見えた」
離しながら今朝の場面を思い出して背筋がゾクリと寒くなった。
あんな光景を見たのは初めてのことだった。
『そうか……』
「それで聞きたいんだけど、お前たちも祭りに参加したんだろう? オフクロサマの」
オフクロサマと言った瞬間電話の向こうで真一が息を呑む音が聞こえてきた。
「それで音を立てた。耳には聞こえないような微かな音だ」
今度はゴクリと唾を飲み込む音。